ブランド名、商品名は一般に各社の登録商標です。
凡例
現在日本で入手可能な製品です。
製造中止などの理由で、現在日本で入手不可能な製品です。
ちょっとした解説
  もともとは、ロータリースピーカの名前からも明らかなように、スピーカ(正確には、スピーカに接続されたホーン)を回転させて、ドップラー効果を生み出すという機械的なスピーカです。しかし、現代のロータリスピーカは、低音、高音の二つのホーンを回転させるもの、高音だけ回転させ低音はシミュレータのもの、低音と高音ともにシミュレータのものとさまざまです。もちろん、本当に回転させたほうが、より本物に近いのですが、スピーカ自体が大きく、重たくなってしまうので、大きさ、重さに耐えられない人は、取り回しの楽なシミュレータを使っているようです。
鈴木楽器製作所 http://www.suzuki-music.co.jp/
http://ourworld.compuserve.com/homepages/hammond_suzuki/
122 XB
  その名の通り、レズリー122の復刻版です。高音用のトレブルロータと低音用のバスロータを持っていますので、シミュレータではありません。真空管のアンプを搭載しており、トレブルドライバは、現在入手可能なドライバの中でレズリー122のドライバにもっとも近いという評判です。
320
  ブラックレザー仕上げの、トランジスタアンプを持ったレズリーです。トレブルロータは、回転しますが、バスロータはなく、シミュレーションです。低音用のスピーカは、15インチのものを使っています。また、底部にキャスターがついていますので、取り回しが楽です。
  残念ながら生産中止ですが、2001年10月13日現在で、ガッキコムでは、まだ販売しています。
2101 & 2121
  2002年NAMM SHOWでデビューしました。2101は、回転するトレブルロータと二つのフルレンジのユニットから構成され、これだけで使うこともできます。2121は、低音用のスピーカで、シミュレーションですが、2101では低音が足りないときに組み合わせて使用します。
2101と2121は重ねて使用することができるそうです。Motion Soundと似たようなコンセプトですが、2101だけでも使えます。出力は150Wです。2101は、日本の住宅事情にも合う小さなレスリースピーカです。なお、発売は2002年7月1日です。
Motion Sound http://www.motion-sound.com/
  日本にMotion Soundの正規代理店は、ないようです。しかし、Urban Musicが、輸入して販売しています。
  なお、Motion Soundでは、下記以外にもキーボード用のロータリスピーカを販売していますが、オルガン用ではないので、ここでは紹介はしていません。これらについては、上のMotion Soundのサイトを見てください。
Pro-3T
  トレブルロータは、電子的なシミュレーションではなく、本当に回転しています。ただし、バスロータは、シミュレーションです。高音用のスピーカは、内蔵の45ワットの真空管アンプでドライブされます。低音用のパワーアンプとスピーカは、内蔵されていませんので、別途キーボードアンプが必要です。バスロータ用のアウトプットは、ステレオとモノがあり、キーボードアンプを2台つなげることによりステレオ効果を得ることができます。
Low-Pro
  Pro-3T用に接続して使用する低音用のスピーカです。12インチの低音用ロータリスピーカとパワーアンプを内蔵していますので、Pro-3Tと組み合わせることによって、シミュレーションではないトレブルロータとバスロータ として使うことができます。アンプの出力は、120ワットです。ボリュームや低速、高速時の回転スピードの調整などを行うコントロール部が背面の下部にあるため、演奏中に操作することは困難です。
R3-147
  Pro-3Tと同じようにロータリーホーンを持っており、バスロータはシミュレーションでバスロータ用のパワーアンプは持っていません。Pro-3Tとの決定的な違いは、トレブルロータ用に4本のコンデンサマイク を内蔵していることです。また、4Uのラックマウントタイプで、トレブルロータはキャビネットで密閉されています。したがって、R3-147の生音で演奏するのではなく、PAなどに接続して大観衆の前で演奏するためのものです。レズリーのマイキングに時間がとられるのがいやだという人や、ラックにマウントされた機材をそのまま持ち込みたいという人向けであることから、よりプロフェッショナル向けの製品です。
  カスタムショップ向けの特別受注品ですので、受注生産ということだと思います。
Hughes & Kettner http://www.pearlgakki.com/
http://www.hughes-and-kettner.com/
  パール楽器は、Hughes & Kettnerの輸入代理店です。設計・製造は、Hughes & Kettnerが行っています。
Tube Rotosphere
  ロータリスピーカのシミュレータですが、Hughes & Kettnerが作っただけあって、本物の真空管を内臓しています。この真空管を使用してオーバドライブを再現するので、歪は本物です。回転感には、賛否両論あるようですが、現在入手可能な外付けのシミュレータの中では一番という声が多いです。なお、パワーアンプは、搭載していませんので、パワーアンプ+スピーカに接続して音を出します。
Songworks http://www.songworks.com
  現在のところ、Songworks社の輸入代理店は日本にありません。したがって、自分で輸入するなどしない限り、日本で入手することはできませんが、かわいいスピーカなので、特別に取り上げました。
Little Lanilei Rotary Wave Speaker
  オルガン用というよりも、ギターの音に変化をつけたい人用です。ユニットとしては、10インチのスピーカを内蔵したものと、6.5インチのスピーカを内蔵したものの2種類があります。低格入力は、それぞれ60ワットと35ワットです。スピーカは、(おそらくギター用の)フルレンジのようです。アンプは内蔵していませんから、パワーアンプが別に必要です。スピーカを回転させるモータに電力を供給するために、12VDCのアダプタが付属しています。
VOCE http://www.voceinc.com/ VOCE
http://www.drstrings.com/ DR Music
http://www.fernandes.co.jp/ フェルナンデス
VOCEは、ヴォーチェと発音します。イタリア語でvoiceのことです。VOCEは、V3を代表とするハモンドクローンを販売していましたが1998年に、この業界から撤退しました。しかし、DR Musicの子会社として再び、同様の製品の販売を始めました。DR Musicは、ベース、ギターの弦を販売している会社です。日本では、フェルナンデスが、この弦を販売していますが、VOCEの製品については、今のところフェルナンデスからは、販売されていません。
SPIN II
ハモンドクローンで紹介したV5用のレズリーシミュレータです。日本で、購入できるかどうかは、不明です。できるとすれば、V5を販売しているY.S コーポレーションでしょう。
ROCKTRON http://www.rocktron.com/
日本エレクトロハーモニクス
ROCKTRONは、米国のギターアンプやエフェクターなどのメーカです。ギターの弦で有名なGHSに買収され、GHSからマーケティングなどのサポートを受けています。
Vertigo Rotating Vibe
もともとは、ギターのエフェクターで、Jimi Hendrixなどで有名なVibeサウンドを作り出すエフェクターです。レズリーシミュレータとしても使用することができるようになっていますが、本来の目的とは違うので、細かい部分まで再現しているかは?です。コントロールは、丸ノブが、RATE、DEPTH、LEVELの三種類、フットスイッチがACTIVE、RATE/FASTの2種類、もうひとつVIBE MODEというスイッチがついていて、効果の種類を変更できるようです。
その他
比較表 2001年10月13日現在
ロータリスピーカにも、いろいろな実現方式のものがあります。そのため、ひとつの表を使用して比較するのは、少々無理がありますが、購入の際に少しでも参考になればと作成しました。購入の際には、仕様を実物やカタログで確認してください。この内容に誤りがあっても、 本サイト及び管理人は責任を持ちません。
名称 トレブルロータ バスロータ プリアンプ パワーアンプ スピード
122 XB 真空管 40ワット Fast/Slow
320 シミュレータ トランジスタ 50+70ワット ?
2101 & 2121 シミュレータ トランジスタ 150ワット Fast/Slow/Stop
Pro-3T シミュレータ 真空管 45ワット Fast/Slow/Stop
Low-Pro × ? 120ワット 同上
R3-147 シミュレータ 真空管 なし Fast/Slow/Stop
Tube Rotosphere シミュレータ シミュレータ なし なし Fast/Slow
Little Lanilei Rotary Wave フルレンジ フルレンジ なし なし 可変
SPIN II シミュレータ シミュレータ なし なし Fast/Slow/Off
Vertigo Rotating Vibe フルレンジシミュレータ フルレンジシミュレータ なし なし Fast/Slow/Off
● 仕様が不明なものについては、?で示しています。
● 320のパワーアンプは、ガッキコムの記述によれば、高音用が50ワットで低音用が70ワットです。
● Little Lanilei Rotary Waveのスピードが可変というのは、回転ノブでスピードを変更できるという意味です。
HAMMOND、LESLIE、ハモンド、レスリーは、(株)鈴木楽器製作所の登録商標です。

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