ブランド名、商品名は一般に各社の登録商標です。
凡例
現在日本で入手可能な製品です。
製造中止などの理由で、現在日本で入手不可能な製品です。
ちょっとした解説
  ハモンドのトーンホイールオルガンが製造中止になった時点では、アナログ方式のオルガン(第一世代)が唯一のトーンホイールクローンでした。その後、デジタルを使用したサンプリング方式のオルガン(第二世代)から、現在のモデリングと呼ばれるデジタル方式のオルガン(第三世代)に進化してきました。それぞれの方式のファンも多いので、一概にどれが良いとはいえません。しかし、どれも、シンセサイザや電子ピアノにおまけでついてくるジャズオルガンの音とは比べ物にならない本格的な音ですし、キーボード自体も、シンセサイザのキーボードとは一線を画したものを備えているものが多いです。
  多くのクローンは、10万円台から30万円台の値段がついていますが、トーンホイールオルガン専門です。別の言い方をすれば、オルガンの音しか出ません。これを高いと思うか安いと思うかは議論が分かれるところです。
鈴木楽器製作所 http://www.suzuki-music.co.jp/
http://ourworld.compuserve.com/homepages/hammond_suzuki/
XB-1
  実売価格が10万円を切っていますので、ハモンドの音を手軽に楽しむには良いと思います。シングルマニュアル(1段鍵盤)ですが、スプリット機能があるので、そこそこの使い方ができます。デジタルのレズリーシミュレータ、パーカッション、コーラス、ビブラートも 内蔵しています。
XK-2 2004年ディスコン
  キーボードを除き、XB-1とほぼ同じです。アナログ部分は若干違うということですが詳細は分かりません。キーボードは、乳白色のスクエアタイプ (Waterfall typeとも言います)ですので、シンセ用のペナペナキーボードとは一味違います。
XB-3
  B-3そっくりの外観を持っています。もちろんダブルマニュアルです。70Kg以上あるので、簡単にGIGに持ち込むというわけにはいきませんが、それなりの風格を持っています。 生産中止になりましたので、在庫限りで入手可能となっています。
XE-1
  もともと、ヨーロッパで販売されていたホームオルガンです。B-3などのクローンとは、趣がちょっと異なっていて、ハモンド以外のボイスを持っていたり、リズムボックス、オートコード、パワーアンプを持っています。特筆すべきは、XE-2のキットでしょう。これを購入してXE-1に実装すると、XE-1がダブルマニュアルに変身します。ドローバ ーは、もともと、グレート、スェル、ペダル用の3種類もっていますので、本格的にやりたい方は、このキットも購入すると良いでしょう。(XE-2キットを装着した写真)ただし、足鍵盤まで入れると、価格は40万円くらいになります。 ヨーロッパでは、XE-1単体で40万円くらいで販売されているので、日本での購入価格はそれと比べると格安です。なお、ちょっと目新しいところでは、サウンドに3D効果を付けることができるので、オルガンを弾いている本人には立体感があります。
発売自体は、最近ですが音源的にはXB-3M用の音源ではなく、XM-1などと、ほぼ同じものを使用しています。
XB-3M
  XB-3の後継機種です。近日発売となっていますが、価格は不明です。この機種については、事実でない噂も含めて、いろいろな情報が交錯しています。
  「サンプリングは今回新しく取り直したものを使っていること。前機種と比べると音的に良くなっていること」というのは事実です。
XM-1 & XMc-1
  このセットは、既にあるキーボードを使用してハモンドの音を楽しみたい人用のモジュールです。XM-1が音源モジュールで、XMc-1がドローバのコントロールユニットです。 残念ながら生産中止となっています。
New B-3 2002年9月発売
  2002年のNAMM SHOWでデビューしました。New B-3という名前からも分かるようにB-3のクローンです。サンプリング時間を長めにして録音し直すなどを行い、ブラインドテストでB-3との区別ができないと言われています。 方式的にはサンプリング方式のデジタルトーンホイールを96個使用し、キーを押したときに、ドローバーの引き具合によって対応するトーンホイールの音を重ね合わせるということをしています。また、多列接点 (マルチコンタクト)も再現されていて、本物のクリックノイズが再現されています。外観上も、B-3を忠実に再現しているようです。2002年9月に発売 になりました。
Porta B-3
  上のNew B-3のポータブル版です。ペダルとベンチは別売りですが、機能はまったく同じです。なお、この製品は、受注生産品です。
HEK-1
  アンサンブルキーボード ハモンドJr.ことHEK-1です。これをこのページに載せて良いかという議論はあると思いますが、こうゆうものもあるということで・・・
  ホームページに記述してある内容では、オルガンとしての機能が良くわからないので、後日調べてアップデートします。
XK-3 2004年5月発売
  XK-2の後継機種ですが、中身はぜんぜん違います。まず、音源はNew B-3とほぼ同じものを使っていること。プリアンプに本物の真空管を2本使用し、高域と低域で別のセッティングができること。歪派には嬉しい機能です。そして、ルックス上 判別可能な白黒が逆転したプリセットキー、アッパー、ロワー、ペダルごとに独立したドローバーなど、たくさんの新しい機能を入れています。
Roland http://www.roland.co.jp/
http://www.rolandus.com/
VK-7
  シングルマニュアルのモデリング方式を採用したクローンです。オルガンサウンド以外にPCMの音源を持っています。あまり関係ないとおもいますが・・・
VK-77
  ダブルマニュアルのモデリング方式を採用したクローンです。VK-7の兄貴分にあたりますが、生まれはVK-7の方が前です。 こちらも、オルガンサウンド以外の音源を持っています。
VK-8
  2002年のNAMM SHOWでデビューしました。シングルマニュアルのモデリング方式を採用したクローンで 、VK-7をリファインした機種となっています。オルガンの音源は、3種類あるのでVK-77のものを使用しているかもしれません。VK-7にあったLCD表示はなくなっています。オルガンサウンド以外にPCMの音源を持っています。
VK-88
  2003年のNAMM SHOWでデビューしました。シングルマニュアルのVK-8のダブルマニュアルのグレードアップモデルです。聴いた感じではVK-8に対して細かい変更を加えているようです。LCD表示はなくなっています が、アナログ的なのでかえって使いやすいかもしれません。オルガンサウンド以外にオーケストラ・トーンと呼ばれる音源を持っています。キャビネットは、KRG BX-3と同じように、B-3ライクなものになっています。発売は、2003年3月予定だそうです。
VK-8M
  VK-8シリーズの音源モジュールです。音源はVK-88直系となっていて、LCDは付きませんが、この方がちょっとゴチャゴチャしますが、慣れれば、分かりやすそうです。必要な効果はすべてもっていますが、さすがにレスリーコネクタはありません。発売時期は聞き忘れました。
VR-760
  以前から日本での発売のうわさがあったVR-760(V-Combo)が、ついに2003年5月にリリースされました。オルガンサウンドのほかに、アコースティックピアノ、Rhodes、クラビネット、シンセなどの音源を持っています。Nord Electroと同様なコンセプトの製品です。キーボード・マガジン7月号に、製品レビューが載っています。
KORG http://www.korg.co.jp/
http://www.korg.com
CX-3
  2000年11月に発売された新しいクローンです。シングルマニュアルでモデリングを採用しています。機能的には、レズリーのコネクタを備えていませんが、鈴木楽器のXK-2とほぼ同じです。こちらのほうが新しい分、木を使ったキャビネットや、B-3と同じ丸いコーラス ・ビブラートのノブを持っていたり、ドローバセットを2セット持っていたりします。このドローバを2セットを一度に使って、今までとは違う音作りもできるのですが、この機能を使う人はあまりいないようです。 フットペダルがオプションにもないのが気になります。MIDIでフットペダルをつなげて弾いている人もいますが・・・
  発売したての製品だけあって、初期不良の情報がTHE CLONE WHEEL PAGEにありました。
BX-3
  2002年のNAMM SHOWでデビューしました。名前からも分かるように、旧BX-3と同じコンセプトの2段鍵盤のオルガンです。音源は、改良されているとは思いますが、CX-3の延長線上にあります。CX-3の発売以来、多くの人が要望していた2段鍵盤モデルです。
 
E-MU ENSONIQ http://www.emu-ensoniq.co.jp/
http://www.emu.com/
B-3
  ラックマウントのB-3のサウンドモジュールです。NiacinのキーボードJohn NovelloのB-3オルガンの音をサンプリングして使用しています。 したがって、当然、サンプリング方式を採用しています。 レズリー効果もサンプリングで実現しています。ドローバがないので、GIG中にドローバを使って好みの音色に変えることはできません。
Native Instruments http://www.midia.co.jp/
http://www.native-instruments.net/
  MIDIAは、Native Instrumentsの輸入代理店です。開発・製造はNative Instrumentsで行われています。なお、このページの執筆時点でMIDIAの製品一覧からB4が削除されていますので、MIDIAから現在も購入できるかどうかは不明です。
B4
  ソフトウェアのサウンドモジュールです。DOS/VおよびMacで動作し、モデリングを採用しています。機能的には、他のクローンと 比べると細かい部分で微調整できないところがあります。物理的なキーボードではないので、使い勝手は異なりますが、おかずの音源として使う 分には、それほど気にならないかもしれません。PCの価格を含めなければ、一番安いクローンです。ドイツの最新版は、ハモンドクローンの他に、VOX Continental、Farfisa、Harmoniumの音源としても使用可能となっています。
VOCE http://www.voceinc.com/ VOCE
http://www.drstrings.com/ DR Music
http://www.fernandes.co.jp/ フェルナンデス
VOCEは、ヴォーチェと発音します。イタリア語でvoiceのことです。VOCEは、V3を代表とするハモンドクローンを販売していましたが、1998年に、この業界から撤退しました。しかし、DR Musicの子会社として再び、同様の製品の販売を始めました。DR Musicは、ベース、ギターの弦を販売している会社です。日本では、フェルナンデスが、この弦を販売していますが、VOCEの製品については、今のところフェルナンデスからは、販売されていません。
V5
V3の後継機種です。音源モジュールですが、ドローバが付いています。レズリーシミュレータは、持っていません。同社から販売されているSPIN IIを接続して使用することを想定しています。日本では、Y.S コーポレーションなどから購入できるようです。
CLAVIA http://www.clavia.se/ CLAVIA
http://www.kiwi-us.com/~mmi/ モリダイラ楽器
CLAVIAは、スェーデンのストックホルムの製造メーカです。日本の代理店は、モリダイラ楽器です。CLAVIAは、シンセサイザ、デジタルドラムなどを販売しているメーカです。
Nord Electro
Nord Electroの特徴は、オルガンサウンドだけでなく、Rhodes、Wurlitzer、Clavinetなどのピアノの音も持っていることと、軽さでしょう。61鍵と73鍵盤の二種類がありますが、73鍵盤でも9.4Kgという軽さです。これなら、オルガン好きな高校生でも、がんばれば電車で運ぶことができます。ドローバは、デジタル方式(操作はボタンで操作し、表示はLED)なので、この部分で好き嫌いが分かれるかも・・・
その他
比較表 2001年10月13日現在
ハモンドクローンにも、いろいろな実現方式のものがあります。そのため、ひとつの表を使用して比較するのは、少々無理がありますが、購入の際に少しでも参考になればと作成しました。購入の際には、仕様を実物やカタログで確認してください。この内容に誤りがあっても、 本サイト及びその管理人は責任を持ちません。
名称 形式 発音方式 同時発音数 マニュアル数 コーラス ビブラート スプリット 脚鍵盤接続 レズリーシミュレータ レズリー接続 パーカッション
XB-1 オルガン サンプリング 32 1 1/2/3 1/2/3 Fast
Slow
Stop
XLD-1 Second
Third
Soft
Fast
XK-2 オルガン サンプリング 32 1 1/2/3 1/2/3 Fast
Slow
Stop
11P Second
Third
Soft
Fast
XB-3 オルガン サンプリング 16 2 1/2/3 1/2/3   11P Second
Third
Soft
Fast
XB-3M オルガン サンプリング 32 2 1/2/3 1/2/3   11P Second
Third
Soft
Fast
XE-1 オルガン サンプリング ? 1
(2)
1/2/3 1/2/3 ON
OFF
Slow
Fast
11P Second
Third
Soft
Fast
XM-1 & XMc-1 音源 サンプリング 32 1/2/3 1/2/3 XLD-1 Second
Third
New B-3 オルガン サンプリング 完全 2 1/2/3 1/2/3   11P×2 Second
Third
Soft
Fast
Porta B-3 オルガン サンプリング 完全 2 1/2/3 1/2/3   11P×2 Second
Third
Soft
Fast
HEK-1 オルガン サンプリング 1     8P ?
XK-3 オルガン サンプリング 完全 1 1/2/3 1/2/3 Fast
Slow
Stop
11P Second
Third
Soft
Fast
VK-7 オルガン モデリング 完全 1 1/2/3 1/2/3 Fast
Slow
Break
11P Second
Third
Soft
Slow
VK-77 オルガン モデリング 完全 2 1/2/3 1/2/3   Fast
Slow
Break
11P Second
Third
Soft
Slow
VK-8 オルガン モデリング 完全 1 1/2/3 1/2/3 Fast
Slow
Stop
11P Second
Third
Soft
Slow
VK-88 オルガン モデリング 完全 2 1/2/3 1/2/3   Fast
Slow
Stop
11P Second
Third
Soft
Slow
VK-8M 音源 モデリング 完全 1/2/3 1/2/3   Fast
Slow
Stop
× Second
Third
Soft
Slow
VR-760 オルガン モデリング 完全 1 1/2/3 1/2/3 Fast
Slow
Stop
× Second
Third
Soft
Slow
CX-3 オルガン モデリング 完全 1 1/2/3 1/2/3 Fast
Slow
Stop
× Second
Third
Soft
Fast
BX-3 オルガン モデリング 完全 2 1/2/3 1/2/3   Fast
Slow
Stop
× Second
Third
Soft
Fast
B-3 音源 サンプリング 64/128 2   × Second
Third
B-4 ソフトウェア モデリング ? 2   Fast
Slow
×
V5 音源 アナログ 完全 3 1/2/3 1/2/3   × × Second
Third
Soft
Fast
Nord Electro オルガン モデリング 完全 1 1/2/3 1/2/3 Fast
Slow
Stop
× Second
Third
Soft
Fast
名称 形式 発音方式 同時発音数 マニュアル数 コーラス ビブラート スプリット 脚鍵盤接続 レズリーシミュレータ レズリー接続 パーカッション
● 現時点で、仕様が不明なものは、?を付けています。
● 同時発音数に完全とあるものは完全ポリフォニックを示します。
● B-3のマニュアル数の2は、UPPER、LOWERというそれぞれのマニュアルのサンプル音源を持っているため2にしています。
● V5のマニュアル数の3は、音源として持っているという意味です。MIDIの入力は、1系統しかありませんから、2つ以上の機器(例えばMIDI対応のペダルとキーボード)を接続して演奏することはできません。
● コーラス、ビブラートに○が付いているものは、機能はありますが調整の範囲が不明であることを示します。
● 脚鍵盤接続に、○が付いているものは、接続用の専用の脚鍵盤があることを示します。△が付いているものは、メーカ専用の脚鍵盤がないことを示しますが、MIDI方式のペダルが接続できます。
● レズリー接続の11Pは、11PINのコネクタを接続できると言う意味です。XLD-1は、接続する場合には、鈴木楽器のXLD-1が別途必要です。なお、接続に際してコンボプリアンプなどを必要とする場合にも、×としましたので、絶対につながらないという意味ではありません。
● パーカッションに、○が付いているものは、パーカッションの機能はありますが、調整の範囲が不明であることを示します。
HAMMOND、LESLIE、ハモンド、レスリーは、(株)鈴木楽器製作所の登録商標です。

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